恋人が病気で死んでしまうという今時ありふれている純愛物語。
セカチューを初めとするそういう類は辟易していたはずなのに
この本は泣かせようとするあざとさがなく最後まで素直に読めた。
悲しいはずなのに、なぜだか温かい気持ちになる。
それはきっと登場人物がみんな誠実だから。
みんな誠実に、きちんと、自分の人生に向き合ってる。
今何をするべきか、何をしてもらいたいか、
そして何ができなかったか、きちんと考えている。
それは犬も例外ではなく。
ふたりの恋愛中の数々のエピソードが微笑ましく、私にはとても眩しかった。