天才心臓外科医・桐生恭一が構築した外科チーム
通称「チーム・バチスタ」はバチスタ手術の高い成功率を誇る。
ところがある時期から術死が立て続けに起こり、
内部調査が入ることになる。
内部調査を命じられたのは万年講師で不定愁訴外来の田口と、
厚生労働省の破天荒な役人・白鳥だった。
医療過誤か殺人か、
チームバチスタに所属する7人に対する
田口と白鳥の聞き取り調査を通じて真相が次第に明らかになる。
人を食ったような白鳥の言動が関係者それぞれの深層を抉り出す。
その過程が鮮やかで舌を巻く。
読み始めたときはなかなか波に乗れないでいたのだが、
白鳥が登場してからは俄然面白くなり、ラストまでぐいぐい引き込まれていった。
白鳥を次作でも活躍させてほしいと、切に願います!
「光には必ず闇が寄り添います。光をどれほど強めても、闇は消えません。
光が強ければ強いほど、闇は濃く、深くなるのでしょう。」
どんなに優秀な医師であろうと、所詮心に闇を持つひとりの人間なのですね。。。