横浜の名門私立女子校に通う里沙は中2。
高等部2年の真央先輩に憧れを募らせる。
ところが真央先輩に不審な男の影が・・・。
ちょっとしたミステリーの要素を含んでいるので
先が気になり一気に読んでしまう。
横浜の情景や学園の様子がとてもリアルだ。
著者はあの学校の卒業生なのかな。
親友の由希や演劇部の顧問の先生との関わりを通して
里沙が少しずつ成長していく過程が横糸とすれば
真央が関わる男の謎が次第に明らかになっていく過程が縦糸。
縦と横が絡み合いながらラストへと収束していく。
予想外のラストだったけど、里沙の想いはいつかきっと真央に届くことでしょう。
*第一回新潮エンタテーメント新人賞受賞作